ある日の事。
キッチンで洗い物をしながら、何気なくフッと目線を上げると
シンク脇のステンレスにあるシミが動いた気がしました。
そのエリアは、いつもピッカピカにはしていないにしろ、
はねた水滴は拭き取るようにしているので
汚れがあればすぐわかるような場所です。
”こんなハッキリとしたシミなんてあったっけかな?”
と思いながら拭き取ろうとしたのですが、
”・・・ん?やっぱ動いたような?!”
その疑問はすぐに確信へと変わりました!
よく見るとあっちにもこっちにもシミがうごめいていたんです・・・Σ(@д@;)
ヒィィィィィィ~~~~~~~~~(((((( ;゚Д゚)))))
シミに見えていた黒い点はアリでした(・_・;)
もうのんびりと洗い物なんかしていられませんっ!
その瞬間、作戦参謀と化した私!
敵に気付いたからには奴らの動きを把握し、
行動範囲を知る必要があったのですっ!
観察していくと、ステンレスとステンレスの境界から出入りしており、
チェックインした者達は右や左に自由行動しながら気持ち悪いほど動き回り
餌さがしに奮闘しています。
「キモッ(>_<)」
と思わず声が出ましたが、
酸いも甘いも多少なり経験して生きてきた故、
昔のように”虫”というだけで「キャ~~~~!」なんて悲鳴はあげませんし、
頭の中では冷静に「お宝を発見される前に撃退しなくては!」
と、全面戦争前の参謀会議です。
いかにスマート且つ確実に撃退するか・・・・・
この家の食生活は私に懸かっているのだから責任重大です ( ̄へ ̄o)
まずは直接手を下さず、確実にやっつけたいため、
文明の力「アリの巣コロ○」を置いてみよう!
確か外のアリはアリコロ様のおかげで撃退できた記憶がある。
まだ仕事から戻っていなかった安藤くんに早速メールで業務連絡です。
私:「キッチンにアリがいる!アリの巣コロ○買ってきて。」
安:「了解。ちょうど今カーマにいる。」
カーマか・・・・・・・こりゃ遅くなりそだな・・・・・・
男の人というのは何故ホームセンターや家電屋さんが好きなんでしょう・・・(~_~;)
旅行なんかに行って、地元にないホームセンターを見つけると
「ウォ~!行きたいわ~!」と温度差丸出しで言いだす安藤くん。
たまたまトイレットの人が居ない限り寄りませんけどね( ̄ー ̄)
そんなこんなで一刻を争う事態の私に相反し、
案の定のんびりホームセンターを満喫して帰宅した安藤くん(´。` ) =3
”これでおさらばだ!さっさとチェックアウトしやがれっ!アリどもめ!”
と心の中で完全勝利の私は、アリの巣コロ○をセッティングしました。
そして少しだけ毒薬のアリ誘導剤を少し撒き、おびき寄せるようにしたのです。
これで完璧だろ(・´艸`・)
勝利は我が手中に有り!!!!!
その日は、アリコロ様を信頼しきって休みました。
翌日、気になっていたその場所を見るとまさかの現場に愕然しました。
アリが昨日より倍くらいに増えており、広範囲に行動範囲が広がっていました。
その中で特攻隊の残した【足跡フェロモン】を嗅ぎつけたエリート達は
確実に列を作り、遠足さながら、床の方にまでやってきていました(☉ε ⊙ノ)ノ
私はすぐに神頼みだったアリの巣コロ○に目をやると
誘導剤の上を、まるでそこにあって当たり前のように
平然とズンズンと踏み倒しながら列を作っているアリ・・・・・・・・・・
ワナワナワナワナ・・・・(-“-)
私の中のヒトラーが 「目に物見せてくれるわぁ~~~~~!!!」
と目覚めた瞬間でした。
まずは安藤くんに再相談です。
私:「昨日のアリコロが全く効果ない!この隙間にコーキングして。」
安:「誘導剤が大きいのかもしれんよ?ちょっと潰して細かくしてみりん。」
私:「OK。やってみる。」
私のようにいちいち慌てない安藤くんの意見は貴重です。
早速言われたまま、ゴリゴリと誘導剤を粉々にして列を遮るように放置しました。
さすがにあの見事な”虫の無視っぷり”を見た後では
一抹の不安も残りますが、やってみる価値はあるかもです。
それから何時間か経って、そ~っとのぞいてみると・・・・・・・・・・
変化な~~~~~~しっ! ミ(ノ_ _)ノ=3 ドテッ!
・・・・・・・こりゃもうチェックアウトをお願いするのは無理だな(~_~;)
と、静かにヒトラースイッチON!再び!!
その辺りの食器やら調理道具やらを一時避難させ、
キッチン故に極力使いたくなかった殺虫剤という殺人・・・
ではなく、殺虫兵器にて大虐殺・・・
出入り口の向こうの世界にも一吹き。・・・シャッターは閉められました。
さようなら、アリさん・・・
君たちは来てはいけない所に来てしまったのだよ・・・・
その惨殺現場を掃除しながら、
昔テレビで、タイだかどこかの国でアリを酸味調味料にして
料理にふりかけたり煮たりして食べていたのを思い出しました(-_-)
・・・
・・・・・
・・・・・・・・
ムーリーーー(・∀・;)
それからというもの、このアウシュビッツに近寄るアリはおらず
私の中のヒトラーも消え去りました。
この悲しい歴史を忘れてはならないのです。
繰り返してはならないのです。
no more war!
アリよさらば。
この記事へのコメントはありません。